私がデカiPad Proを買った理由
3月22日のアップル発表会を見てから、やはりデカイ方のiPad Proを購入した。
今回発売された9.7inchのiPad Proと12.9inchのiPad Proには使用用途に大きな違いがある。
やはり、デカイiPad Proは、その名の通り”プロ”向けの製品である。
1. ビューワーとして使う
12.9 inchはほぼA4サイズと同じになる。つまり、雑誌や解説本がそのままのサイズで表示できるので、サイズを拡大しなくても、そのまま読めるメリットは大きい。
紙のMacFanとデジタルのMacFanを比較してみた。ほぼそのままで読める。これが9.7inchだと全体表示が縮小されるので、読みたいところをいちいち拡大しなくてはいけない。(老眼なので致し方ない。)
このサイズだと、雑誌、解説本などA4サイズの書籍をデジタルに置き換えられる。
実際、アマゾンのキンドル本コーナーには雑誌、解説本も多く販売されており、一気に書籍のデジタル化が進みそうだ。
2. 外付けディスプレイとして使う
デカiPad Proのサイズは13inch MacBook Airとほぼ同じサイズになる。
つまり、同じサイズの外付けディスプレイを付けたのと同じ用途に使える。
確かにEl CapitanならSplit Viewで画面を2分割にもできるが、それだと個々の画面が小さ過ぎる。また、もっと安くて大きい外付けディスプレイもあるが、持ち運べないし、用途が限定される。私は、iPad Proを解説本のビューワーとして使いたかったので、MacBook Air + iPad Proはベストな組み合わせになった。
今、Swiftの勉強を始めているが、非常に効率良く学べる環境が整った。
紙の解説本は分厚くて、手でページをめくる必要があったが、デジタル解説本はフリックでページめくりができる。かつ、読みづらいところは拡大もできる。キンドル本なら、Macでも読めるので、サンプルコードのコピペも簡単。どのくらい、効率良く勉強ができるか頑張ってみたい。
3. プロのためのツール
デカiPad Proは、デザイン、イラストなどアート系のプロが使いたがるツールとして仕上がっている。やはり、プロにはこのサイズの”キャンパス”が必要だと思う。
漫画家がこのデカiPad Proをデジタル漫画を描くのに使えるかのレビュー記事が掲載されていたが、かなり本気でこのiPad Proをワークフローに組み込むことを検討していた。
やはり、Apple Pencilの出来の良さが大きい。実際に使ってみると、普通に紙に鉛筆で書くようにスムーズに線が引ける。あとペン圧、傾きで線の太さ、滲みも微妙に描ける。今までのタッチペンはポインタとして使うために作られたが、このApple Pencilは、プロが”線を引く”ことを目指して作られている。
このApple Pencilを使うことを前提にAdobeは数多くのiPad向けのアプリを提供している。下記にその一覧(一部)を示す。
面白いのは、iPadアプリにPhotoshopやIllustratorはない。Photoshop ExpressはPhotoshop ElementのiPadアプリ版なので少し違う。
Adobeは、iPad Proには編集アプリであるPhotoshop, illustratorの前段階である”入力”に特化したiPadアプリを提供して、スケッチや描画をiPadで、編集はMac/PCのAdobeアプリで行うワークフローを提示している。だから、iPadアプリは無料で提供されているものが多い。
デジタルで元になるスケッチ入力ができれば、そのままPCで編集できるので、データの劣化がない。紙の上で描いたスケッチをスキャナーで読み込むことを考えれば、格段の差になる。
4. 9.7inch iPad ProはノートブックPCの置き換えを狙っている
では先月発売になったチビiPad Proは、デカiPad Proと何が違うのか?
ずばり、チビiPad ProはノートブックPCの置き換えを狙っている。デカiPad Proは外に持ち出して、ドンドン使うには少し大きすぎる。重くはない。13inchのMacbook Airに比べれば全然軽い。ただし、さっと持ち出して、外出先でメール、Officeソフトを使うにはチビの方が使いやすい。あと、やはりMicrosoftのSurface Proの対抗機であることは間違いない。
私は、まず紙の書籍と同じサイズで読めるタブレットが欲しかった。用途がハッキリしていたので、チビiPad Proが発表されるのを待って仕様を確認してから、デカiPad Proを買った。非常に満足している。これで書籍の完全デジタル化が見えてきた。ただし、それは今まで支払っていた書籍代が本屋からアマゾンに流れることになるので、また本屋が潰れることにつながると思うと少し複雑だ。
ちなみにこのデカiPad Proに付けた名前は" iPad Pro Jumbo"である。
次回は、このデカiPad Proのマルチメディアプレーヤーとしての凄さを書く予定だ。
では、では。
VMware Fusion上のWindows7をWindows10にアップグレードしてみた
今はMacBook Air上で、VMware Fusionの仮想マシンとしてWindows7を動かしている。
さて、Windows7, Windows8.1が稼働していれば、現在無料でWindows10にアップグレードできるが、その期限が7月に迫ってきている。それ以降は、有料(Windows10 Homeが18,000円ほど)で買うことになる。
Windows10へのアップグレードの方法として:
1. 現在仮想マシンとして動いているWindows7をアップグレードする。(無料)
2. Windows7とは別にWindows10の仮想マシンを作成して、両方使う。
この場合、別途Windows10のライセンスを購入する必要がある。(約18,000円)
ちなみに”今、Windows10にアップグレードする必要あるの?”という質問があるとは思う。私も今までいくつのバージョンをスキップしてきたことか。
Winodows Vista, 8.0, 8.1...結局この15年間で使ったのはXPと7だけである。
またMicrosoftが虎の子のOfficeをMacに完全移植してくれたので、Windowsを使うことも本当に減った。(勿論、自宅での話で会社は別ですが。)
ただし、今でもWindowsでしか動かない以下のソフトを使っている。
1)Microsoft Money 2000
2)筆王Ver.18
3)信長の野望【革新】
Microsoft Moneyは、ずっと前に販売中止になっているソフトであり、実はWindows7もサポート対象外なのだが、インストールしたら動いたのでそのまま使っている。さすがにWindows10では動かないだろうと思い、代わりのソフトを探しているのだが、Moneyに代わるほど使いやすい資産管理ソフトが見つからない。そこでWindows10でも動くのか確かめることにした。
検証方法として、今MoneyがインストールされているWindows7を直接アップグレードするのが一番早いが、もし動かなかった時にWindows7に戻さなければならないし、戻しても動かなくなる可能性がある。
そこでWindows10を別の仮想マシンとして立ち上げて、そこにMoneyをインストールして動くか確認するのが安全だが、有償でWindows10を買うのも惜しい。
そこで無料の評価版がないか探したが、Windows10 Home, Proはすでに正式リリースされているのは評価版は見当たらない。
しかし、実は企業のソフト互換検証用にWindows10 Enterpriseの評価版が存在し、これは3ヶ月間無料で使える。さらに企業だけでなく、個人でもユーザ登録さえすればダウンロードして使える。
https://www.microsoft.com/ja-jp/evalcenter/evaluate-windows-10-enterprise
上記の「サインイン」ボタンをクリックすれば、WIndows10 EnterpriseのISOイメージがダウンロードされる。
ダウンロードされたISOイメージを使ってWindows10を仮想マシンとして追加した。
VMware Fusionに仮想マシンを追加するには、「仮想マシンのライブラリ」ウィンドウの左上にある「追加」の「+」ボタンをクリックすると、下記の画面が出てくる。
上記の「ディスクまたはイメージからイン」を選んで「続ける」をクリックすると、下記画面が出てくる。
あとは、ど真ん中にWindows10 Enterprise ISOイメージをドラッグすれば、自動的に仮想マシンを作成してくれる。
Windows10のインストールは以前に比べて、途中余計なことを聞かずにスピーディーに進むので、あっと言う間に終了した。今回は評価版だったので、シリアル番号の入力もなかった。
さて、Windows10が動いたので、早速上記の3ソフトをインストールして互換性を確認したところ、3つとも問題なく稼働した。
筆王はver.20がWindows10に対応しているので、バージョンアップする予定だが、Windows10サポート予定がないMicrosoft Moneyと信長の野望【革新】が動いてくれたので、現存のWindows7を無料でWindows10にアップグレードすることにした。
本来なら、WIndows7の通知領域にある「田マーク」をクリックすれば、あとは質問に答えていけば、簡単にWindows10にアップグレードできるはずなのだが、VMware Fusion上の仮想マシンはそうはいかない。VMware FusionのディスプレイドライバーをWindows10がサポートしていないので、エラーで引っかかってしまう。
そこで結構複雑な手順でアップグレードする必要があるのだが、それは下記のブログに詳細な手順が書かれているので参照してほしい。
結局、昨日いっぱいかかってWindows10へのアップグレードが無事終了した。
懸案だったMicrosoft Moneyも問題なく動いている。
左が動いているMicrosoft Money。ただし、右の「アプリと機能」でMicrosoft Moneyを見てみると「利用不可」になっている。まあ、動いているから問題なしとするか。しかしMicrosoftも偉いね。販売中止になった自前ソフトもちゃんと動くんだから。
最後に冒頭での質問”今、Windows10にアップグレードする必要あるの?”についての答えは、”無料アップデート期間が終了する7月までにアップデートするべし”になる。
Microsoftの戦略として、今後はWindows10を無料で頻繁にアップグレードするつもりだ。つまり、AppleのようにOSは今後無料になる。それにより、古いバージョンのWindowsはサポート中止になる予定だ。まだ使い込んでいないがWindows10は以前のWindows8より安定しており、無料でできる間にアップグレードしておくことをお勧めする。
El Capitan (10.11.3)にアップグレードしました
昨日、OSをEl Capitanにアップグレードしました。
バージョンは出たばかりの10.11.3です。
App Storeの書き込みを見ていると、まだアップグレードの失敗談が多いのですが、よく見ると古いMacへのインストールや、メモリが少ないMacが多いように見えました。逆に比較的に新しいMacにインストールした人の書き込みは、いい内容が多かったので、このタイミングでアップグレードしました。
結果は、今の所何の問題もありません。スピードも速くなりました。
ちなみに使っているのは、MacBook Air 13inch (Mid 2013)です。
前バージョンのYosemiteがヨレヨレだったので、早めにアップグレードして正解でした。
El Capitanにアップグレードすると、新しい機能が使えるようになります。
1)Split View
画面を2分割して使うことができます。
例えば、左にSafari、右にメモを2分割で開いて、コピーしたいところをメモに
コピペすることが簡単にできます。
ただし、13inchの画面を分割すると、それぞれの画面が小さいので、やはり大画面
のiMacで使ったほうがメリットがありそうです。
2)メモ
「メモ」アプリが刷新されました。今までテキストしか書き込めませんでしたが、
新らしいメモでは、写真、動画、PDF等を添付できます。
次に「リスト」が作れるようになりました。
iCloudでメモを共有しているとiPhoneのメモアプリにすぐに反映されます。
これはかなり便利です。
ただし、El Capitanから導入されたrootlessは、古いインストーラーではアプリをインストールできないかもしれないことがあるようです。
rootlessとは:
「最新のEl Capitanでは、このroot権限を持つユーザーをアクティベートしてもシステム内の重要なエリアには一切触れないようにした。これが「rootless」と呼ばれる仕組みだ。具体的にはパソコンをコントロールするための「キモの部分」である/System、 /bin、 /sbinあるいは /usrなどのディレクトリー内にはrootユーザーであっても手が出せない。アップルではrootlessという専門用語ではなく、「システム整合性保護」という名前でこの機能を提供している。」
アドビのソフトは要注意かも。
El Capitanはリリース後、4ヶ月でインストールできました。
次回は初めから安定したOSを出して欲しい。
では、では。
27年分確定申告書を早々と作成してみた
昨日、27年分確定申告書を作成しました。
昨年、長年勤めた会社を退職したので、退職後の確定申告は初めて。
過去9年間、国税庁が提供する「確定申告作成コーナー」を使って確定申告していますが、e-Taxは使っていません。そのためだけに住基カードを作る気がしなかったし、導入時のトラブルも聞いていたから。よって、「確定申告作成コーナー」で作成した確定申告書を印刷して、医療費の領収書を添付して税務署に提出しています。
ただし、マイナンバーが確定申告に必要になり、個人番号カードを作るので、来年からe-Taxにトライしてみようかと思っています。
さて、今年の 「確定申告作成コーナー」の推奨環境は以下になります。
早速、Windows10に対応しています。この対応は早いですね。
Windows10に対応するブラウザは、Edge20とIE11です。
Macは10.10 (Yosemite)までが推奨環境です。10.11(El Capitan)はまだ推奨環境ではありません。しかし、動かないかどうかはやってみないとわかりません。上記の表は、国税庁が動作確認をしただけですから。
ちなみに10.10(Yosemite)の推奨ブラウザはSafari8.0ですが、私は10.10とSafari9.0(最新版)で作業を行いましたが問題ありませんでした。
Windows10で気を付けなければいけないのは、e-Taxを行う場合はEdge20は対応していないことです。
Windows10でe-Taxを行う時は、IE11で作業する必要があります。
次にマイナンバーの扱いです。
今年からe-Taxで電子申告する時に住基カードに加えて、個人番号カードも使えます。ただし、マイナンバー通知が遅れて、まだ個人番号カードが届いていない場合は、有効期限が切れていなければ住基カードを使った方が安全です。
あと、確定申告書にマイナンバーを記載するのは、28年分確定申告書からですので、来年の確定申告からです。
その際、確定申告書にマイナンバーを記載するだけではなく、提出する時に、
1)個人番号カード
2)通知カード+本人確認書類(運転免許証、健康保険証等)
を提示する必要があります。
申告書を郵送する場合は、そのコピーを付けて提出する必要があります。
印刷した確定申告書を提出する際にも個人番号カードが必要なら、来年からe-Taxで電子申告する人が増えそうです。
結論としては、今年の確定申告にはマイナンバーは必要ありません。
最後に、私事ですが、昨年7月に退職し年末まで再就職しなかったので、通常とは違う確定申告になりました。
必要なのは、退職後に受け取る源泉徴収票です。ただし、この源泉徴収票は年末調整はされていません。
追加で必要なのは:
1)退職から年末までに支払った国民年金額
2)退職から年末までに支払った健康保険料
3)生命保険支払い額
会社に在籍中は、上記については会社が年末調整をしてくれるので、それ以外の控除対象がなければ確定申告をする必要がなかったのです。
あと、一番迷うのは、退職金の確定申告です。
退職金の確定申告は、退職時に「退職所得の受給に関する申告書」を会社に提出していれば、退職金に関して確定申告する必要はありません。もし、提出していないようなら、退職金に関しても確定申告をしなければいけません。
ただし、退職金は給与とは区別して、単独で確定申告します。このことを「分離課税」といいます。
だから、
1)「退職所得の受給に関する申告書」を提出したかを確認して、
2)提出していなければ、給与所得の確定申告とは別に単独で確定申告をする
ことになります。
いろいろ細かい注意点がありますが、きちんと確定申告して還付金をゲットしましょう。
では、では。
何故、日本のメーカーがEARINを作れないのか考えてみた。
今年になって初めての投稿。4ヶ月ぶりの投稿になる。
全然遅いけど、明けましておめでとうございます。
さて、1ヶ月前に注文したEARINが本日届いたので、使用感と共に、何故このようなガジェットを日本のメーカーが作れなくなったのか考えてみた。
このEARINは"Designed in Sweden. Made in China"である。Appleは、"Designed in California, Made in China"で、つまり設計は自国で行い、製造は中国で行うパターンだ。
化粧箱もAppleを真似て綺麗に仕上げてある。中国生産だからと言って馬鹿にできない。
カプセルを充電中。イヤピースは75分フル充電で、2時間半使える。喫茶店で勉強する時間にちょうどいい感じ。ケーブルのないイヤフォンの自由度に慣れると絶対ケーブル付きには戻れない。
Bluetooth接続も自動で行ってくれる。カプセルからイヤピースを外すと自動的にBluetoothがオンになってiPhoneに接続してくれる。カプセルに入れると自動的にBluetoothがオフになる。このぐらいは今では当たり前だが、昔の日本の製品は設定が難しかった。やはりソフトはよくできている。
実はこのEARINは、最初クラウドファンディングのKickstarterに上げられて見事目標のファンド額を集めて製品化にこぎつけた。
昔なら、クラウドファンディング出資者を対象に少量を生産して販売することはできたが、スウェーデンの小さなスタートアップ会社が全世界に販売することは不可能だった。結局、販売価格に見合う製造を自国で行うことができなかったからだ。でも、今は中国でなんでも作れる。それも品質に妥協せずにだ。
でも、EARINを見てつくづく思うのは、”なんでこれをSONYが作れないの?こういうの得意なんじゃないの?”ということ。SONYもBluetooth対応のイヤフォンは作っているが、Bluetooth受信機にケーブルイヤフォンが繋がっている。これでは意味がない。
しかし、絶対社内ではアイディアとしては上がっていると思う。それを上層部が潰しているんだろう。ハイレゾオーディオをプッシュしてるのなら、このぐらいのイヤフォンをウォークマンに付ければヒットすると思うのだが。(甘いか?)
実際にAppleは、時期iPhone7でイヤフォンジャックをなくすみたいで、その代わりにBeatsブランドでEARINのようなワイヤレスイヤフォンを開発中のようだ。(付属ではなく、別売のようだが)Appleは大企業になっても攻めてますね。
ただし、SONYも自社のクラウドファンディングを立ち上げて、そこからWena Wristという1億円をファンドとして集めたガジェットを発売する。このプロジェクトを立ち上げたのは20歳台のSONYエンジニアだ。ちゃんと社内にいるじゃん。やっぱり、上で潰してたんだ。
時代は、万人に売れる物よりニッチで売れる物にお金を払う。昔はニッチ製品を手頃な価格で製造できなかったが、今は中国でなんでも作れる。
今更、日本メーカーがファブレスになったところで、売れるアイディアが出てくるとは思わない。
若者は、大企業に入らずにすぐに起業して、”ナンバーワンよりオンリーワン”を目指そう。
大胆予測:SMAPは今年中に解散する。
では、では。
個人型確定拠出年金(DC)はこんなにお得!
タイトルで結構煽ってしまいましたが、個人型の確定拠出年金(DC)に加入できる人は以下の条件に当てはまる人に限られています。
1)60歳未満で:
A)第1号被保険者(自営業、無職)又は
B)第2号被保険者(サラリーマン等)で勤務先に企業年金がない
よって、サラリーマンで企業年金がある方、公務員、専業主婦は個人型DCには加入できません。ただし、公務員、専業主婦にも個人型(DC)に加入を認めるよう法律改正が話し合われているので、近々に加入ができるようになるかもしれません。
あと、以上の条件の人も国民年金に加入していないと、個人型DCには加入できません。
既にお勤めの会社で企業型DCに加入されていれば、その会社で用意されたDCに加入するしかありません。
もしその会社を60歳未満で退職することになれば、今まで積み立てた年金を移換する必要があります。
1)転職する会社にDC制度があれば、そのまま次の会社のDC制度へ移換
2)転職する会社に給付型年金制度はあるがDC制度がなければ、個人型DCへ移換するが、新たな拠出はできない。運用指図のみ行える。
3)転職する会社に企業年金制度がなければ、個人型DCへ移換
4)会社に転職しない場合は、個人型DCへ移換
DCのメリットは、会社を転職してもそれまでに積み立てた退職年金を持ち運べることです。
では、個人型DCにはどんなメリットがあるのか説明します。
1)拠出:掛金が”全額”所得控除の対象
つまり年間30万円を掛金に拠出したら、確定申告で課税所得から”全額”
30万円が所得控除できます。これが一番のメリットです。
2)運用:運用時の運用益が非課税
通常の預貯金、株の毎年の運用益には税金が掛かりますが、DCの
運用では、60歳にDCを受け取るまで運用益に税金が掛かりません。
3)給付:60歳になると、DCを年金として毎月受け取るか、退職金として一括して
受け取るか選択できます。
ー年金として受取る場合、雑所得として課税されるため、公的年金控除が
適用されます。
ー退職金として受取る場合、退職所得控除が適用されます。
以上のように拠出、運用、給付時に掛かる税金が控除されるので、銀行、証券会社で運用するより断然お得です。
ただし、デメリット(?)としては、個人型DCに預けた資産は原則60歳まで引き出すことはできません。
では、運用する時にどの商品で運用するのがいいか?
これは自分で決めて、運用結果については自己責任になるのですが、まず確認するのは、其々の運用商品に掛かるコストです。
DCの運用に掛かるコストは:
1)運用管理手数料:
これは、DCを運用する機関(銀行、証券会社等)に支払う年間手数料です。これ
は運用機関によって差があります。4000円から5000円のところが多いです
が、これは運用が儲かっても損しても引かれますから大きいです。
この中で、SBI証券は預けるDC資産が50万円以上なら手数料が無料です。
この差は大きいです。毎年4000円以上利益を上げないと手数料分だけ損する
ことになるわけですから。
2)信託報酬:
これは運用商品の資産額に対して掛かる費用です。おもしろいのは同じ商品でも、
運用する機関によって信託報酬率が違うことです。
自分が運用する商品の信託報酬率を調べて一番低い機関を選ぶのがいいでしょう。
さて、最後にどの金融商品で運用するのがいいのか?という課題が残ります。
私がオススメする金融商品は、先進国株式インデックスファンド(MSCIコクサイ)です。なぜこの金融商品なのかというと:
1)インデックスファンドは、MSCIコクサイをベンチマークとしたファンドで、信
託報酬が安い。
2)普通の人の資産は、日本円の預貯金、株、不動産で運用されており、DCで
運用する資産は全資産のわずかな割合であることが多い。それなら、資産
アロケーションから見ても、海外資産で運用する方がよい。MSCIコクサイは、
日本株を除く海外株式から構成されるファンドなので、日本円以外の資産を
持ついい機会です。
そこでMSCIコクサイをベンチマークにする各社のファンドの信託報酬率を比較してみると:(2014年9月時点。少し古いですが)
1)住友生命:0.27%
2)SBI証券:0.2415%
3)岡三証券:0.74%
4)三井住友海上:1.03%
5)三井住友銀行:1.03%
6)三菱東京UFJ銀行:0.85%
7)日本生命:1.03%
比較すると、一番安いSBI証券と一番高い日本生命では信託報酬が4倍も違います。
これも儲かっても、損しても、年間の運用額に掛かってくるコストなので、安い
信託報酬を選ばないと毎年ガッポリ取られます。
結論としては、50万円以上のDC資産があれば、管理手数料が無料で、MSCIコクサイをベンチマークにするファンドの信託報酬も一番安いSBI証券がベストと言えます。
企業型確定拠出年金に加入している人は運用会社は選べませんが、信託報酬の安い金融商品を選ぶといいです。
専門用語が多く出てきてわかりずらいかも知れませんが、資産運用をうまく行うには、人任せにせず、自分で勉強した上で納得して行う方がうまくいきます。
個人型DCに加入できる人は一度調べてみてください。
では、では。
AppleはiPhone6sとAppleTVで任天堂をつぶす?
今日、Appleの新製品発表会が開催されました。
発表会の内容はすぐにストリーミングビデオでAppleのウェブサイトにアップされたので、2時間かけてじっくり観ました。
発表されたのは:
1)Apple watchの新しいカラー(ローズゴールド)とエルメスのバンド
2)iPad Pro
3)AppleTV
4)iPhone6s & 6sPlus
Appleは重要な製品を最後に発表する(いわゆるOne more thingで発表されるもの)暗黙の了解があります。
このルールに則ると、やはりiPhone6sが一番で、AppleTVが2番目になります。
なぜ、この2製品がトップ2なのか?
それは、この2製品が任天堂の息の根を止めるものになるからです。
Appleは革新的な製品を出す会社と思われがちですが、実は他者が出した製品をブラッシュアップして、使い勝手のいい製品に仕上げるのが得意な会社です。
今回、iPhone6sの搭載した"3D touch"で、携帯ゲーム機に必須のコントロールボタンを擬似的に搭載することができるようになりました。今までは、押した感覚が指に戻ってこないので、押したか、押してないのかがわかりませんでした。これで、任天堂が一番売った携帯ゲーム機であったNintendo DSに匹敵する”ゲーム機”をAppleが全世界で売りまくることになります。
次に新AppleTVは、任天堂が一番売ったWiiを真似た据え置きゲーム機に仕上がってます。新しいAppleTVは、
1)新設されたAppleTV用のApp Storeからゲームアプリが購入できるようになった。
2)新しいリモコンにジャイロが搭載されていて、Wiiのコントローラーのような使い方ができる。
こちらはまだまだ荒削りなので、すぐにゲーム機として人気が出ることはないでしょうが、ターゲットユーザは任天堂と同じTVの前に集うファミリーであり、任天堂が取り逃がしてしまったWiiユーザを取りに来ているのは明白です。
必ずAppleTVの機能をブラッシュアップして、ゲーム機として仕上げてくるでしょう。
結局任天堂は、Nintendo DSとWiiを超える次機種を提供できませんでした。3DSとWiiUは新しいワクワク感を提供できず、任天堂が停滞している間に、AppleはキチンとDSとWiiの成功要因を取り込んで、新しいゲーム機を開発したのです。
これはWalkmanを研究してiPodを開発したのと同じ手法です。
これで任天堂は来年発表する新しいゲーム機"NX"の成功ハードルがめちゃくちゃ高くなりました。これに失敗すれば、任天堂の生き残る道は、ゲームソフト専業になるか、(かつてセガがゲームハードから撤退したように)又はゲームから足を洗って、まったく新しいエンターテイメントを作り出すかしかないと思います。
でも、任天堂は昔トランプを売っていた会社だって今の若い人は知っているんでしょうか?そこから今のゲーム産業を作り出したのです。もう一度、そこにチャレンジして欲しいです。キャッシュは十分にあるんだし。
"Apple killed walkman, next killed BlockBusters, and now kills Nintendo."
では、では。