備忘録:来年のe-Taxのために

 今年の確定申告からマイナンバー記載が必須になったことから、e-Taxで確定申告にチャレンジしようと思ったのだが、案の定問題が出て進められなくなったので、今年は断念して紙に印刷して提出した。

 ただ、このまま放置しておくと、来年もe-Taxでの確定申告が難しいので問題点を解消しておこうと、

1)マイナンバーカードからのデータ読み込みの確認

2)利用者識別番号の登録

3)電子証明書の登録

ができることを確認した。

 今回の問題点は、結論から先に言うと、マイナンバーカードの署名用電子証明書のパスワードが、登録してあるものと控えに記述されていたものとが違っていたことだった。

つまり、最初にマイナンバーカードをもらいに行った時に間違って登録してしまったみたいだ。結局、5回間違って入力してロックが掛かってしまい、市役所まで行って再設定し直した。今度は控えていた16桁のパスワードを慎重に2回入力して、やっとカードリーダーにセットしたマイナンバーカードからデータが読み込めた。やれやれ。

 では、今回行ったe-Taxのためのセットアップ手順を、来年のe-Tax申告の備忘録としてブログに残しておく。

 まず私のe-Taxの動作環境は、MacVMware Fusion上で稼働しているWIndows10とInternet Explorer 11(IE11)の組み合わせで行った。

 

1)Windows10の標準ブラウザはEdgeなので、IE11はポップアップメニューの

 「よく使うアプリ」にあるアイコンをクリックして立ち上げる。

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2)IE11が立ち上がったら、国税庁のホームページ(https://www.nta.go.jp/)へ行って、「確定申告特集」をクリック。

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3)「確定申告特集」ページにある「e-Taxで申告するには」をクリック。

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4)すると、「初めてe-Taxをご利用される方」に必要な事前準備を説明するリンクがるのでクリック。

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5)すると、e-Taxで申告するための事前準備を4ステップで行うことが提示される。

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5−1)ステップ1:利用環境の確認

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Windows環境では、最新の組み合わせはWindows10とIE11になる。

Macintosh環境では、OS10.11(El Capitan)とSafari9.1だが、最新の組み合わせは

OS10.12(Sierra)とSafari10.0であり、既にSierraにアップグレードした場合は推奨環境から外れてしまう。国税庁Mac軽視は相変わらずである。

5−2)ステップ2:マイナンバーカードの取得

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  もちろん、e-Taxでの申告書作成前にマイナンバーカードを取得しておくこと。

または、住基カードを持っている方で、まだ有効期限内なら引き続き住基カードでもe-Tax申告はできる。

5−3)ステップ3:ICカードリーダライターの準備

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 今回のe-Taxのため、上記写真のICカードリーダライター:ACR39-NTTcom(接触型)を購入した。ヨドバシで購入して価格は¥2,300。この機種にした理由は、WindowsMac両方に対応していること。

 最初にこのICカードリーダライターのドライバソフトをインストールする。

1>ドライバソフトのインストール方法

  ー「NTTCom ICカードリーダライタ」で検索

  ー ダウンロード画面からACR39-NTTComの画像をクリックし、ドライバ

    ダウンロード画面へ進む

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 ー インストールマニュアルをダウンロードして、解説手順に則ってドライバソフト

   をインストールする。

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2>ドライバーソフトのインストールが完了したら、USBポートにICカードリーダ

  ライターを接続する。

3>VMware Fusionの「仮想マシン」メニューの「USBとBluetooth」を選び、

  「Advanced Card ACR39U ICC Readerに接続」をクリック

  →ドライバのインストールが開始。

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4>正常にインストールされているかデバイスマネージャーを確認する。

 ー「コントロールパネル」で検索して、コントロールパネルを開く。

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 ー コントロールパネル内の「デバイスマネージャー」を開く。

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 ー「スマートカード読み取り装置」の下に「ACR39U ICC Reader」があることを

  確認してクリック

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 ー「このデバイスは正常に動作しています。」を確認して「OK」をクリック

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5−4)ステップ4:事前準備セットアップ

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 ー「事前準備セットアップファイルをダウンロード」をクリック

 ー「事前準備セットアップファイル実行手順書」に従って進める。

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6)利用者識別番号の登録

 6−1)「申告書・決算書 作成開始」をクリック

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 6−2)「e-Tax」をクリック

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 6−3)「利用者識別番号をお持ちでない方」をクリック

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 6−4)氏名等を入力する。

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 6−5)納税地を入力する。

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 6−6)提出先税務署を選択する。

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 6−7)暗証番号と納税確認番号を入力する。

   暗証番号:利用者識別番号の暗証番号(英小文字と数字で8桁以上)

   納税確認番号:電子納税を行う時に入力(数字6桁)

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6−8)メールアドレスを入力して、確認ボタンをクリック。

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 6−9)入力内容の確認画面が表示されるので、問題なければ「送信」ボタンを

    クリック

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 6−10)個人の利用者識別番号と暗証番号が表示される。

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 6−11)「印刷」ボタンをクリックして、表示されている利用者識別番号と

      暗証番号を印刷する。その後、「次へ」ボタンをクリック

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7)電子証明書の登録

  取得した利用者識別番号を電子証明書に登録します。

 7−1)利用者情報の内容確認で登録情報を確認して、問題なければ「次へ」を

     クリック

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 7−2)ICカードの準備で「公的個人認証マイナンバーカード)」を選択して

    「次へ」をクリック

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 7−3)マイナンバーカードの署名用電子証明書の暗証番号を入力する。

    これはマイナンバーカードの16桁の暗証番号で、利用者識別番号の暗証番号

    ではない。

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 7−4)電子証明書の内容確認で有効期限を確認して、「次へ」をクリック

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 7−5)「電子証明書の登録(再登録)」画面で、利用者識別番号の暗証番号

    (英小文字と数字で8桁以上)を入力して、「次へ」をクリック

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 7−6)即時通知画面「受信通知確認」をクリック

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 7−7)受信通知画面で登録内容を確認し、「次へ」をクリック

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 これで申告書作成前の事前準備は終了。

 

 来年は上記の準備はできているので、利用者識別番号と電子証明書が登録されているかを確認して、すぐに申告書作成を進める。

 電子証明書の登録の確認は、確定申告書トップページの左にある「電子証明書

登録・再登録のみを行う方」をクリックする。

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最後にマイナンバーカードがICカードリーダーから読み込めるか確認する手順を書きます。

1)ICカードリーダーをUSBに差し込む。

2)「仮想マシン」→「USBとBluetooth」→「Advanced Card ACR39Uに接続」

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3)検索「JPKI」で「JPKI使用者ソフト」を立ち上げる。

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4)JPKI利用者ソフトの「動作確認」ボタンをクリック

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5)「実行」をクリックして、動作状況が全て「OK」なのを確認後、「閉じる」

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6)次に「自分の証明書」ボタンをクリック

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7)「署名用電子証明書」を選んで「OK

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8)署名用電子証明書のパスワードを入力して「OK

  署名用電子証明書のパスワード:英大文字と数字の16桁の組み合わせ

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9)利用者の署名用電子証明書の内容を確認

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10)「有効性確認」ボタンをクリック

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11)結果が「有効」なのを確認して「OK

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これでマイナンバーカードが正常に読み込めているのが確認できました。

来年は、この備忘録を見ながらe-Tax確定申告に挑戦します。

 

では、では。

Google翻訳は使い物になるか?

 先日、Google翻訳がマシンラーニング(機械学習)によって飛躍的に翻訳レベルが向上しているとの記事を目にした。

ちなみに上記文章をGoogle翻訳で英語に翻訳してみると、

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英訳文:

"The other day, I saw an article saying that translating level is dramatically improved by machine learning (machine learning) in Google Translate."

おお、この程度の文章なら完璧に翻訳出来てる!これはニューラルネットワークを活用した新しい機械学習を導入した成果らしい。

 では、日経新聞の記事をいくつか翻訳させてみた。結果はやはり得意/不得意な文章がある。

例題1:

韓国統一省の報道官は15日、北朝鮮金正恩キム・ジョンウン)委員長の異母兄、金正男キム・ジョンナム)氏とみられる男性がマレーシアで殺害されたとの情報に関し、「殺されたのは金正男であると確実視される」と発表した。韓国の情報機関は同日、正恩氏が5年前から正男氏の殺害を指示していたとの見方を示した。」

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英訳文:

"The spokesperson of the Ministry of Unification of the Korea Ministry of Unification said on Monday that on Monday she was killed in Malaysia, a mother named Kim Jung-nam, a mother of a North Korean chairman, Kim Jung-eun, He will be assured that Kim is Masao. " The Korean intelligence agency said on Monday that Mr. Masato ordered Masao's murder from five years ago."

 これはグダグダな翻訳になった。韓国名を漢字で表記しているので、そこで誤訳してしまったと思われる。かなり難しい英訳だが、ここまで使い物にならないと翻訳文を修正して使うより自分で翻訳した方が早い。

例題2:

東芝の株価は15日朝の取引開始直後から大幅に続落した。午前中には一時、200円を割り込み、前日比13%安い199円20銭と昨年4月以来、約10カ月ぶりの安値水準となった。東芝米原子力建設会社の買収に関連して不適切な行為があった可能性があることから調査のため四半期報告書の提出期限を1カ月間延長すると14日に発表。経営再建に向けた道筋が不透明さを増していることから売りが優勢になっている。15日は前日比9%安の209円70銭で取引を終えた。」

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英訳文:

"Toshiba's stock price fell sharply from immediately after the start of trading on the 15th morning. In the morning, it temporarily cut off 200 yen, it was 199 yen 20 yen, 13% cheaper than the previous day, the lowest level in about 10 months since April last year. Toshiba announced on 14th that it will extend the deadline for submitting the quarterly report for one month to investigate because there is a possibility that inappropriate acts were involved in connection with the acquisition of a nuclear energy construction company. Selling has become dominant as the path towards management reconstruction has become increasingly uncertain. On the 15th, trading was closed at 209.70 yen, down 9 percent from the previous day."

 これは完璧な翻訳になった。機械学習によって、長文の翻訳の方が正確に訳せるようになってきているようだ。

では、逆に上記の英文を日本語に再度翻訳させてみた。

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日本語訳文:

東芝の株価は、15日朝の取引開始直後から急落した。 午前中は一時的に200円切ったが、昨年4月以来の約10ヶ月で最低水準であった前日より13%安い199円20円だった。 東芝は、14日、原子力建設会社の買収に関連して不適切な行為が起きた可能性があるため、四半期報告書の提出期限を1カ月延長すると発表した。 経営再建への道がますます不透明になるにつれて、販売が支配的となった。 15日の取引は前日比9%減の209.70円で取引を終えた。」

 ほぼ訳せているが、原文「売りが優勢になっている」が「販売が支配的となった」と誤訳されている。ここは修正が必要になるだろう。

 結論として、特定の分野の翻訳であれば、長文を一気に翻訳して後で修正を入れる作業で使えるレベルには達したと言えるのではないか。ただし、まだどの分野が得意かは試して確認する必要はあるが。

        Google翻訳の新しい使い方

 Google翻訳は、PCのWeb版とスマホのアプリが提供されている。

1. Web版はGoogleサイトから「Google翻訳」をクリックすれば立ち上がる。

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2. スマホには「Google翻訳」アプリをインストールして使う。

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このアプリを立ち上げると:

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1. まず上段にどの言語からどの言語に翻訳するかを選択する。

   上の画面では日本語から英語になっているが、英語から日本語にもできるし、

日本語からベトナム語にもできる。

2. 次に原文の入力方法が選択できる。

1)テキストを打ち込んで入力

2)カメラのアイコンをクリックして、カメラに映った文字をリアルタイムで翻訳

3)マイクのアイコンをクリックして、音声で入力できる

4)手書きアイコンをクリックして、手書き入力 

  面白いのは、2)のカメラに映った文字をリアルタイムで翻訳する機能。

ただし、文字認識の正確度がイマイチで実用化にはちょっとという感じ。

 実用化になりそうなのが、3)マイクのアイコンをクリックして、音声で入力。


Google翻訳(日→英)


Google翻訳(日→ベトナム語)


Google翻訳(日→スペイン語)

ベトナム語スペイン語は自分では検証できないので、誰か合っているか教えてください。

これは会話をしている時に使うことが想定されるので、短文をきちんと翻訳できれば実用になるんじゃないか。

ちなみにGoogle翻訳は以下の言語に対応している。

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結論:実用に耐えうる分野を見つければ生産性を一気に上げることができそう。

特に音声認識と文字認識のレベルが急激に向上して、ほぼリアルタイムで翻訳が可能になってきた。

特に音声入力翻訳は、ぜひ海外に行った時試してみてください。

 

では、では。

 

TECH::CAMPに通って、錆びついたプログラミングをリブートしてみた

プログラミングを学習できるTECH::CAMP(テックキャンプ)。

Webアプリーケーションコースで1ヶ月学びました。
その結果をレポートします。

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1. TECH::CAMPで学べること

 私が学んだTECH::CAMP(テックキャンプ)のWebアプリケーション1ヶ月コースでは、Ruby言語を学び、WebアプリケーションのフレームワークとしてRuby on Railsをインストールして、実際に稼働するアプリケーションを自分でプログラミングして仕組みを学びます。

 1)勉強方法

  入会すると、学習用の専用サイトに入り、基本は独学で学びます。

 このような感じのメニューサイトがあります。

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(TECH::CAMPサイトより)

このメニューに沿って自分でプログラムを書いて進めていきます。

私が受講したのは、Webアプリケーション1ヶ月コース。

 

コースと料金は:

 ーキャンプスタイル(教室も利用可)

  1ヶ月:¥138,240  2ヶ月:¥174,960  イナズマ:¥127,440

 ーオンラインスタイル(オンラインのみ)

  1ヶ月:¥127,440  2ヶ月:¥162,000

 

 カリキュラムは同じですが、イナズマコースは1週間缶詰で学びます。

 カリキュラム自体は100時間の学習をベースに作成されているので、各自が勉強に充てられる時間でコースを選びます。

 1か月コースだと、平日3時間、土日6時間

 2か月コースだと、その倍の余裕で学習できます。

 イナズマコースは、1日8時間教室でメンターとマンツーマンで1週間学習します。

社会人だと、1か月コースの時間も確保するのは難しいでしょう。

私は現在フリーなので、毎日5時間、教室に通って学習できました。

2か月だと余裕はできますが、学習は集中してやらないと覚えないので、1か月コースがお勧めです。

 勉強方法は、自宅からオンラインでカリキュラムを進めながら、わからない箇所はメンターにチャットやスカイプで質問できます。

 教室(早稲田、渋谷、大阪・梅田、福岡・天神)を利用できるコースを選べば、そこにこもって勉強したり、直接質問したりすることも可能です。

 わからない箇所をチャットで説明するのはかなり難しいです。やはり、教室に通い、わからない箇所はすぐにメンターにその場で質問して解決するのが、一番効率がいいです。私のPC画面を見ながら隣で解決策を指摘してくれます。教室に通える人は、そちらを選んで勉強するのをお勧めします。

 

 2)学べるプログラミング言語、開発環境

  基本カリキュラムで学習するのは:

 ー 開発環境

  1. Sublime Text3 (テキストエディタ

    2. ターミナル

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(左がターミナル画面、右がSublime Text3画面)

 ー Ruby (プログラミング言語)

 ー HTML/CSS

 ー Ruby on Rails (Ruby開発フレームワーク

 基本カリキュラムでは、pictweetというサンプルサイトをコーディングしながら、学習します。サンプルコードが提示されるので、それをエディターにコピペしていけば、サンプルコードが書ける仕組みです。

 応用カリキュラムで学習するのは:

 ー 開発環境

  1. Git/Github (ソースコード管理)

  2. SourceTree (Gitをグラフィカルに表示して管理するアプリ)

  3. Heroku (開発したアプリをHerokuにアップしてWebに公開する)

  4. Bootstrap (多様なWeb siteのサンプルHTML/CSS集)

  5. CarrierWave (画像をサーバにアップロードする)

  6. AWS/S3 (Amazonが提供するストレージ)

これを全てインストールして使用すると、作成したアプリをサーバにアップして、公開できるようになります。

 ー JavaScript/jQuery

Rubyはサーバ側のアプリを開発するための言語ですが、フロントエンド側のWebアプリを開発する言語としてJavaScriptjQueryを学習します。

 応用カリキュラムで学習する開発環境は、インストールが大変なので、うまくいかなかった時にメンターにサポートしてもらえるのは大変心強いです。

 

2. TECH::CAMPを受講する前に知っておいた方がいいこと

 1)学習時間を100時間確保できるかがキモ

  私は今フリーなので、1ヶ月で115時間教室に通って学習できました。(平均1日4.5時間)しかし、働きながら夜間に教室に通ったり、自宅で学習しながらで1ヶ月でカリキュラムをこなすのは、かなり厳しいです。だからといって、2ヶ月コースを選ぶと時間が空きすぎて集中して学習できないと思います。メンターの方に聞いた話だと、お盆休みや年末年始に開催される”イナズマコース”に参加する社会人が多いらしいです。

 2)1ヶ月コースを受講した後に延長が可能

  1ヶ月コースを受講して、全てのカリキュラムを学習できなかったり、自分のWebアプリケーションを作成中にコースが終了した場合に、1ヶ月36,700円で延長が可能です。この延長は、続けて受けなくても例えば3ヶ月後に受講することもできます。

延長料金の36,700円は1ヶ月コースと2ヶ月コースの料金の差額ですので、1ヶ月コースで学習してから、自分のタイミングで1ヶ月延長して、自作アプリ作成のサポートを受けるのがいいかもしれません。

 3)受講が始まる前にスターダッシュができる

  私が受講したのは29期(2016/12/9〜2017/1/16)の1ヶ月コースでしたが、受講が始まる2週間前からカリキュラムを見て学習をスタートすることができます。ただし、質問は受講が始まるまでできません。このスタートダッシュ期間にできるだけカリキュラムを進めることをお勧めします。

  最初は基本学習なので早く進みますが、Railsに入るとグッと難しくなるので、Rubyまでは終わらせておくと楽です。私は、HTML/CSSが初心者だったので、そこから受講期間を始めてメンターに質問しながら進めました。

  受講期間を決める際に、スタートダッシュ期間(2週間)も考慮して決めましょう。

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 4)受講料の割引がある

 Webアプリケーション1ヶ月コースの受講料が138,240円。やはり10万円を超えるとさすがに身構えます。

 この授業料に対する割引があります。(併用は不可)

 1. TECH::CAMP卒業生からの紹介で5%

 2. 事前説明会・体験学習会に参加して当日に受講を申請すると5%

 3. 友達と一緒に申し込むと10%

 私は説明会の当日に受講申請して5%割引を使いました。

 紹介割引できますので、申込時の紹介者に「田中邦明」と書いていただければ5%割引を受けられます。

  5)受講終了後はカリキュラムは見ることはできない

 受講終了後、自分でカリキュラムを復習することはできません。まあ、カリキュラムがTECH::CAMPのミソなので、それはしょうがないでしょう。

 ただし、受講終了後も環境設定の項目は閲覧できるので、新しいPCに乗り換えたり、OSのアップグレードを行った時に自分で環境を構築できるので、これは大変助かります。

  6)Macが必要

 このコースのカリキュラムはMacで学習することを前提に作成されています。Windowsでも学習可能となっていますが、MacWindowsではキーボードの配列も違うし、開発環境もそっくり同じではありません。

 なぜMacなのかというと、macOSUNIX系のOSで、rubyLinux(UNIX系OS)上で開発されたからです。実はmacOSにはRubyが標準で入っています。WIndowsだとRubyをインストールするところから始めないといけません。

 Macのもう一つのメリットは、仮想ソフトを使えばMac上にWindowsを乗せて1台で両方のOSを使うことができます。Windows PCにmacOSをインストールするのは原則難しいです。(できないことはないですが、OSのライセンスの問題もあるので)

 よって、Rubyのプログラミングを学習したいなら、Macに切り替えるのをお勧めします。

 

3. 受講して気づいたこと

 1)まずはカリキュラムを進めてプログラミングの流れを掴む

 私はプログラミングの実践経験もあり、他の初心者の方より入りやすかったと思いますが、カリキュラムはわからなくても、サンプルコードをコピペすれば次に進めるようになっています。まずは、どんどん進めていって、動くサンプルアプリを作成することです。同じサンプルアプリを2度書いてみるカリキュラムになっていて、2度目は自然にコードの意味については考える余裕が出てきます。同じファイルを何度も修正するので、実際にどのファイルを修正してプログラムを書いていくかがわかるようになります。Ruby言語の文法からではなく、サンプルコードを書きながら、必要なクラスやインスタンスを覚えていくやり方は覚えやすいと思います。

 2) 教室へ行って学んだ方がいい

 教室が住んでいる場所から近くにあり通えるなら、絶対教室へ行くのをお勧めします。理由は:

  1. 同じ環境の生徒と一緒にいるだけで、勉強に集中できる。

  2. メンター(教室にいる先生)にわからないところをすぐに聞ける

  生徒もメンターも若い人が多いです。昼間は学生が多く、かなり混んでいます。先生にも理解度に差があり、難しい質問に答えられない時は、上級メンターに変わって説明してくれます。ただし、学生気分で学習している雰囲気はなく、みんな真剣にPCに向かって学習しています。よって教室内は質問している生徒と先生以外の会話はほとんど聞かれません。静かな中で学習できますから、自宅でやるより集中できます。

 3)Webサイトのデザイン、HTML/CSSの勉強は別途必要

 このキャンプで学習するのは、Rubyを使ったWebサーバのアプリケーション作成であり、Webサイトのデザインはメインではありません。よって、実際のWebアプリケーションサイトを立ち上げるには、フロンエンドのHTML/CSS, JavaScript, jQueryの学習も別途必要です。それらのレッスンもこのカリキュラムに含まれていますが、もっと深く学習する必要があります。

 

4. なぜプログラミングを勉強する必要があるのか?

 私は元々理系で、最初の就職先でもプログラマーをやっていましたので、(30年も昔の話ですが)もう一度プログラミングを始めたいと思って、最新の言語であるRubyを使ったWebアプリケーションを学べるキャンプに参加しました。

 結果は、思ったより昔学んだスキルは錆びついていないなとわかり、嬉しく思ってます。でも今回キャンプに参加して、教室に来ている人に話を聞いてみると、理系だけではなく、文系の学生や、就職先で営業や経理をやっている人も多く参加しているのがわかりました。

 すでにプログラミングは技術者だけが学ぶものではなく、新しいビジネスを起業する人や再就職を考えている人に必要な”言語”になっているといくことです。例えば、”英語”と同じように。プログラミング”言語”と言われているように、そこには文系も理系も関係なく、これからの世の中を渡っていくのに必須なスキルになっています。

 ただし、受講料13万円を取り返すことがすぐにできるかと言えば、難しいかもしれません。しかし、ここで学んだことを土台にして、自分でスキルアップすることができれば必ず役に立つと思います。

 誰でも面白いアイデアが浮かぶことはあると思います。しかし、それを自分で形にするのは誰でもできることではありません。お金があれば、アイデアを形にする人材を雇って形にすることはできますが、それは万人ができることではありません。これからは自分でプロデュースして形にしたものを売っていくしか稼げない時代がやってくると思います。そのためにスキルとしてプログラミングを学ぶことは大事なことだと思います。

もし、ご興味があれば下記のサイトにアクセスしてみてください。

https://tech-camp.in/ (TECH::CAMPサイト)

 

では、では。

 

   

 

 

要注意!macOS Sierraにアップグレードする前に

macOS Sierraが9月末に出てから1ヶ月以上が経過した。

いつものことだが、アップグレードは慎重に行うことをモットーにしているので、まだmacOS Sierraにはアップグレードしていない。

特に気をつけなければいけないのは、プリンターが対応するかどうか確認することだ。

大体、プリンターメーカーが新しいOSに対応するには1ヶ月以上かかる。

そろそろかな?と思い、macOS Sierraへの対応状況を確認してみた。

私が使っているのは、7年前に購入したキャノンのインクジェット複合機 MP640だ。

ググってみると対応表があったので、確認したら.....

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あれ?MP640がないぞ!

一応、El Capitanの対応表も確認してみると...

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つまり、MP640, MP560, MP550はmacOS Sierraには非対応(つまり切り捨て)になったということだ。

かなりショック!

確かに既に7年間使っているが、1回も故障せずまだまだ現役で使える代物なのに。

買い替えかー。

ヨドバシ.comで新しいインクジェット複合機を見てみると、一番安いPIXUS TS5030で20,970円(税込)だ。これにインク代が掛かるので、25,000円ぐらいの出費になる。

 

もう一つの問題は、今使っているプリンターをどうやって捨てるかだ。

これを粗大ゴミで出すと費用がかかる。

実は、ヨドバシは新しいプリンンターを買うと、ゴールドポイント100ポイントで古いプリンターの下取りサービスをやっている。ただし、店頭かテレフォンショッピングでの購入に限るが。

これを利用すれば、新しいプリンターを配達した時に古いプリンターを持って行ってもらえるので楽チンだ。

ただし、まだMP640のインクが残っているので、来年の年賀状を印刷してからの買い替えになるけど。

 

さて、ここまでしてmacOS Sierraにアップグレードする必要があるのか?

答えは”ある”だ。

macOS Sierraの新機能には:

1. Siri

2. ユニバーサル・クリップボード

3. 最適化されたストレージ

が搭載された。

これらについては、macOS Sierraにアップグレードしてから報告したい。

 

 では、では。

 

誕生日について考えてみた

私事ですが、今日は私の誕生日です。

しかし、私は自分が生まれた日のことは覚えていません。(当たり前ですが)

私が生まれた日の事を一番覚えているのは、私の母です。(当たり前ですが)

 

今、私の母は特別養護老人ホームに入居しています。

だから、もう私が生まれた日の事を聞いてもわかりません。昔、聞いた話では、

私が生まれた日は今日のように暑い日だったそうです。出産日は、予定日より遅れていて、かつ私が大きかったので難産だったようです。

と、いうように昔の母や叔母さん、叔父さんに聞いた話からしかわかりません。

人は自分が生まれた日の事は覚えていないのです。

 

そして、人は多くの場合、自分が死ぬ時のことも覚えていないでしょう。それでいいと思います。

自分はいつ生まれて、いつ死んだのか、それを覚えていないのなら、日々を大切に生きていればいいのではないでしょうか。

いつ生まれたのか覚えていないのなら、いつ死ぬかに怯えていてもしょうがないでしょう。

 

そして、自分の誕生日には、お母さんに”産んでくれてありがとう”と伝えることが大事だと思います。

今年も母にそれを伝えることができて幸せです。

 

では、では。

 

マイナンバーカードを(やっと)申請してみた

本日、個人番号(マイナンバー)カードをWebから申請した。

 

この時期に個人番号カードを申請したのには訳がある。

1)来年の確定申告はe-Taxで行いたい。

  e-Taxで確定申告するには、(住基カードを持っていなければ)個人番号カードが

  必要になる。

2)現在、個人番号カードを申請しても、できるまで6ヶ月かかっている。

つまり、このタイミングで申請をしないと年末までに個人番号カードが出来ない可能性があったので申請をした。

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今後、交付処理もこなれて短期間になるだろうが、やはり今年中に入手しておくには、このタイミングで申請しておいた方が良さそうだ。

申請は、Web経由で行った。

1)まず「マイナンバーカード 申請」でググると、「マイナンバーカード総合サイト

  /パソコンによる申請方法」がトップに検索されるので、それをクリック。

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2)上記の「オンライン申請用サイトはこちら」をクリックして、申請を開始。

3)申請に必要なのは下記の情報:

 1. 申請書ID: 通知カードの下に付いている交付申請書のトップに記載されている

  23桁の数字

 2. メール連絡用氏名: PCで使用できる漢字で書かれた氏名。特殊な漢字だとメールで

  通知する時に漢字が表示されないので。

 3. メールアドレス: 実際の登録サイトのURLは、このメールアドレスに通知される。

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4)次に顔写真の登録。事前に顔写真をデジタルデータでPCに読み込んでおく。

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 5)取り込んだ顔写真データは上記の規格に合うようにトリミングしておくこと。

  私はマイナンバーカードの顔写真はずっと残るので、写真店で撮影した。

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6)顔写真の登録した後は、生年月日の入力する。

7)電子証明書の発行希望の有無とは、今後マイナンバーカードを使ってPCから

  個人認証を行う時に入力するパスワードを登録するかどうかを確認するもの。

  デフォルトは希望ありになっている。希望ありの場合は、マイナンバーカードを

  受け取る際に、パスワード(8桁以上の英数字+記号)とPIN番号(数字4桁)を

  登録する必要があるので、事前に決めておくこと。

8)氏名の点字表記の希望の有無の確認。デフォルトは希望なし。

以上で登録は完了。完了後、登録完了通知がメールで届く。

後は、忘れた頃に交付通知書が届くのを待つだけ。

 

交付通知書が届いたら、受け取りの段取りについてレポートする予定。

 

では、では。

バイオマス発電所を観てきた!

5/20(金)に日帰りで岡山県真庭市にできたバイオマス発電所を観てきた。

真庭観光連盟が催行する”バイオマスツアー真庭”に個人参加してきたのだが、実は3年前にも参加している。今回の目玉は、1年前に稼動した真庭市バイオマス発電所だ。

発電出力10,000kWで、一般家庭の約22,000世帯分の発電量を誇る。

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1. バイオマス発電所がある真庭市について

集合場所の真庭市役所までは、岡山空港からレンタカーで約1時間、岡山自動車道中国自動車道を経由していく中国山脈の山中にある。

真庭市は、岡山県で一番大きな市だが、人口は48,400人と人口減少に悩む地方都市である。

 真庭市の山林面積は65,600haで内訳は人工林60%:天然林40%、人工林の内、ヒノキ72%:スギ22%の林業がメインの市である。ご多聞に漏れず、真庭市の山林も手入れが行き届かず、間伐材がそのまま山に残されている状態があった。また製材所から出る木屑も産廃として廃棄していた。それらを木質バイオマス発電所で処理して地域内でエネルギーを循環させようという壮大なプロジェクトだ。

 

2. 木質バイオマス発電所の現状

実は、現在全国で20か所以上で発電出力10,000kW以上の木質バイオマス発電所の建設が計画・進行中である。

何故このような大規模バイオマス発電所が建設されているかというと、再生エネルギー固定価格買取制度(FIT)で基準モデルを5,000kWにしたからである。

そこでFIT基準で再生エネルギー売電で参入を計画した企業・自治体は、燃料となる木質材の供給の目処も立てずに計画を進めたところが多い。現在、稼動を開始したバイオマス発電所では燃料となる木材が集まらず、稼働率が予定より上がらずに赤字になっているところが多い。

5,000kW級の発電所だと年間10万立法メートルもの木材(約6万トン)が必要になる。多くのバイオマス発電所ではこの規模の木材を集めることができず、稼働率が上がらない。

つまり10,000kW以上のバイオマス発電所はどこにでも作れるわけではないのだ。

 

3. 真庭バイオマス発電所は健全な供給サイクルで発電している

真庭地域には、森林資源だけでなく、原木市場、製材所、製品市場全てが揃っている。

1) 原木市場:3市場 (取扱量:年間12万立法メートル)

岡山県内の素材生産量は年間約33万立法メートル

2) 製材所: 30社 (木仕入量:年間約20万立法メートル)

          (製材品出荷量:年間約12万立法メートル)

*仕入ー出荷の差の8万立法メートルが木屑であり、これをバイオマス発電に活用している。

これらの木質系廃材に加え、山に残された間伐材を燃料とし、真庭バイオマス発電所は年間15万トンの木質バイオマスを使用して発電している。

 

このバイオマス発電に安定的に燃料を供給する真庭バイオマス集積基地(第2工場)が発電所と同じ真庭産業団地にある。

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この第2工場は2014年10月から発電用燃料の受入を開始した。年間約5万トンの発電用燃料の加工を行う。地域内外からも発電用燃料は集まり年間約15万トンの発電用燃料が集積される。

では、この工場で行う加工とは何か?それは破砕と乾燥である。

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この巨大な破砕機はカナダ製で、土がついた間伐材をそのまま破砕できる。日本製の破砕機は、土がついたままだと目詰まりしてダメだという。

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樹皮を除いた原木は、このチョッパーで破砕して燃料用のピンチップに加工する。

今までは、ヒノキのスライスチップは製紙用に(色が白いので)、スギのスライスチップは燃料用に販売していたが、ペーパーレス時代が本格して製紙の需要が減り、ヒノキのチップが製紙用に売れなくなってきている。それらの需要変動にも対応していかなくてはいけない。

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 写真に写っているのが、樹皮を破砕した山である。バイオマス発電所は原則含水率が50%以下の木質燃料しか買い取らない。原木を破砕するチップの含水率は30%以下なので、そのまま出荷できるが、樹皮や間伐材は含水率が50%以上あり、乾燥させて50%以下に減らしてからしか出荷できない。現状、野外で乾燥させているので、雨が降ると濡れてしまうので、雨が降るとシートをかけてなるべく濡れないようにしている。

本当は発電所も水分が多い樹皮や間伐材は買い取りたくないが、真庭バイオマスタウン構想はただ単に木材を燃やして売電するのが目的ではなく、山林の保護や地域林業がうまく回るようにするのが目的なので、樹皮や間伐材も燃料として買い取っている。

木質燃料の買取価格:

集積場での受入単価:5千円/t (木材タイプの区別なし)

 協議会費:    1千円/t

 輸送費:     1千円/t

 加工費:     3千円/t

発電所の買取価格: 1万円/t (含水率50%以下)

年間15万トンが発電用燃料とすると、年間7.5億円が木材や間伐材を持ち込んだ地域に還元され、発電所は年間15億円を燃料代として支払っている計算になる。

では、真庭バイオマス発電所は利益を出しているのか?

これを決めるのが、”稼働率”である。

 

4. 真庭バイオマス発電所の実績

では、稼動して1年の出来立てホヤホヤのバイオマス発電所を見ていこう。

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トラベリングストーカボイラー 

燃料は、ボイラの前壁より燃焼室内へ散布され、粒子の細かいものは燃焼室内で飛散中に乾燥・燃焼し、比較的粒子の粗いものは燃焼室内底部のストーカへ着床して、乾燥・燃焼を開始する。燃料は、ストーカが燃焼室の後方より前方へ緩やかに移動しながら前部の灰出口に到達するまでに燃焼を完結させますが、比較的ゆっくりとした燃焼であり、燃料の発熱量、含水率や形状への対応範囲が広いことが特長。

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木質チップ定量フィーダ

木質チップを定量供給する機械。右上の取入れ口からボイラーに供給される。

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 ボイラーの中を小窓から覗ける。これが灼熱地獄。

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蒸気復水器。タービンを回した蒸気を冷やして水に戻す。空冷式で建物の下にある大きなファンを回して蒸気を冷やす。

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 蒸気タービン。この左側に発電機がある。

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発電出力はきっちり1万kW出てました。

この内、1800kWを自己消費するので、実際の売電量は8200kWになる。

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受変電設備。この高架線が2キロ先の中国電力の電力線につながっていて売電している。ちなみに2キロ先の電力線に繋ぐのに4億円かかっている。

では、このバイオマス発電所の収支を見ていこう。

バイオマス発電のFIT買取単価:35円/kW

真庭バイオマス発電の売電量:8,200kWh

真庭バイオマス発電の稼働率:95% -> 年間330日

稼働率はこの1年間の実績である。当初の予定は70%だったが、それを大幅に上回っている。結局バイオマス発電所はどれだけ稼動したかが売上になるわけだから、これ以上の売上は望めない。

年間売上=売電量 X 稼動時間 X 買取単価

    =8,200kWh X 24h X 330日 X 35円/kW

    =23億円

先ほど発電所の燃料代を15億円と計算したので、粗利は約8億円になる。

これから経費を引いても十分黒字になっている。

ちなみにこの発電所は従業員15名ほどで運営している。

 

真庭バイオマス発電所の総事業費は41億円。その内補助金で21億円を賄っており、残りは銀行からの借り入れ等を行っているので、利益から返済をする必要はあるが、FIT買取価格が20年固定であれば、赤字になることはないだろう。

現在、稼働率95%で運営されているので、上記で計算した売上が最大になるので、今後も十分に木質燃料を供給できるかがカギになる。

真庭バイオマス発電所は、健全は供給サイクルの上で運営されている。

つまり真庭市は、災害にあって外部からの電力供給が止まっても自立できる市になったということだ。

羨ましいー。

 

では、では。